自己破産
自己破産とは、「借金が多すぎて、どう頑張っても返せない」ときに、裁判所にお願いをして借金の支払いを免除してもらう制度です。
生活を立て直したいと願う女性の方からも、多くご相談をいただいています。

🔍 このページの目次
- 📝 自己破産を検討するきっかけとは?
- 📌 自己破産の主な特徴
- ⚖️ 自己破産のメリット・デメリット
- 📊 他の債務整理との違い
- 🧾 自己破産の開始要件
- 📝 自己破産の手続きの種類
- 🔁 それぞれの手続きの流れ
- 💰 自己破産の実費の目安
- 🆘 法テラスの利用について
- ❓ よくあるご質問
- 🔗 関連コラム・詳しい解説
自己破産を検討するきっかけとは?
多くの方が、以下のような状況をきっかけに「自己破産」をご検討されています。
- 病気や失業などで収入がなくなった
生活費すらまかなえなくなり、借金の返済が難しい。 - 収入が減ったのに借金が膨らんでいる
収支のバランスが崩れ、返済が追いつかなくなった。 - クレジットカードやローンの返済に遅れが出ている
利息や遅延損害金が増え、完済の見込みが立たない。
自己破産の主な特徴
家族に完全に内緒にするのは難しい
収入状況の提出が求められるため、同居家族の協力が必要な場合があります。
残っている借金がゼロに
裁判所が「免責」を認めると、返済義務がすべて免除されます。
財産は一部手放す必要がある
高額な財産(不動産・車など)は処分の対象ですが、生活に必要なものは守られます。
会社や家族に直接の影響は基本的にない
破産を理由に解雇されたり、家族に支払い義務が及ぶことはありません(保証人除く)。
信用情報に記録される
いわゆる「ブラックリスト」に登録され、数年間はローンやカードが使えません。
自己破産のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
| 借金の支払い義務がなくなる | 自己破産の手続き中に一部の職業に制限があり |
| 督促や取り立てが止まる | 一定の財産が処分対象になる |
| 新しい生活に踏み出すことができる | 一定期間ローンやカードが使えない |
他の債務整理との違い
| 種類 | 自己破産 | 任意整理 | 個人再生 |
|---|---|---|---|
| 借金の免除 | 全額 | 一部 | 一部 |
| 裁判所の関与 | あり | なし | あり |
| 財産の処分 | あり | なし | 原則なし |
| 向いている方 | 返済が困難な方 | 収入が安定している方 | マイホームを残したい方 |
自己破産の開始要件
自己破産では、「支払不能」であることが要件になります。
収入・資産・信用など総合的に考慮して判断されます。
支払不能の例
・収入がない
・返済額が生活費を圧迫している
等
自己破産の手続きの種類
自己破産には2つの進め方があります。
申立人が選択することはできず、状況に応じて裁判所が判断します。
・同時廃止
・管財事件
同時廃止とは
財産がない方に適した簡易な手続きです。
・換価できる財産がない(生活用品のみ)
・借金の理由に問題がない(ギャンブルなどがない)
管財事件とは
20万円以上の財産がある場合などに適用され、破産管財人が財産を調査・処分します。
・不動産や高額な保険などの財産がある
・借金の原因に免責不許可事由がある
・個人事業主や法人代表者
| 項目 | 同時廃止事件 | 管財事件 |
| 対象者 | 財産がほとんどない方 | 一定以上の財産がある人 免責不許可事由がある人 |
| 管財人の有無 | ー | 選任される(弁護士など) |
| 費用 | 数万円程度 | 約50万円(予納金含む) |
| 手続き期間(目安) | 約3~6か月 | 約6か月~1年 |
| 財産調査 | なし | 管財人による調査・処分・債権者への配当などあり |
| 債権者集会 | 原則なし | 開催(出席義務あり) |
| 特徴 | 手続きが簡易で早く終わる | 手続きが複雑で費用と時間がかかる |
それぞれの手続きの流れ
同時廃止

免責が認められなかった場合について
万が一、免責不許可となった場合には、
借金の返済義務は免除されず、原則として返済を継続する必要があります。
ただし、
・免責不許可決定に対する即時抗告(1週間以内)
・他の債務整理手続きの検討
など、状況に応じた対応が可能な場合もあります。
当事務所では、その後の選択肢についてもご説明します。
管財事件

管財事件と聞くと、「大変そう」「責められるのでは」と不安に感じる方も少なくありません。
しかし、管財事件は 事情を丁寧に確認し、適正に手続きを進めるための制度であり、
特別に問題があるという意味ではありません。
自己破産の実費の目安
自己破産の手続きを進める場合、裁判所に納める費用が発生します。
主な実費の例
・収入印紙代
・予納郵券(郵便切手代)
・官報公告費用
・破産管財人費用(管財事件の場合)
| 費用 | 同時廃止 | 管財事件 | |
| 申立手数料 | 手続の申立費用 | 1500円程度 | 1500円程度 |
| 予納金 | 官報公告料 | 約2万円 | 約2万円 |
| 予納郵券代 | 債権者への通知に使う 切手代 | 約5000円 | 約5000円 |
| 引継予納金 | 破産管財人(弁護士) の報酬 | ー | 約30万円 |
| 合計目安 | 約3万円 | 約50万円 |
※金額は裁判所や手続き内容により異なります。
同時廃止と管財事件での違い
- 同時廃止
比較的実費が少なく、手続き期間も短い傾向があります。 - 管財事件
破産管財人が選任されるため、
管財人引継予納金が必要となり、実費が高くなります。
法テラスの利用について
自己破産を検討される方の多くは、
「今すぐまとまったお金を用意するのが難しい」という状況にあります。
一定の条件を満たす場合には、法テラス(日本司法支援センター)による費用の立替制度を利用できることがあります。
この制度を利用すると、司法書士報酬や実費について、分割での支払いや立替払いが可能となり、無理のない形で手続きを進めることができます。
※ 法テラスの利用には、収入や資産などの一定の条件があります。
よくあるご質問
ご本人の借金について、ご家族が返済を求められることは基本的にありません。
ただし、保証人になっているご家族がいる場合は、その方に請求がいく可能性があります。
いいえ、自己破産の記録が戸籍や住民票に載ることはありません。
そのため、日常生活の中で第三者に知られる可能性はほとんどありません。
原則として、職場に通知が届くことはありません。
ただし、一部の資格職(警備業・士業など)では手続き中に業務制限があるため、必要に応じて職場への説明が必要な場合があります。
自己破産の申立てを行い、裁判所が書類を審査したうえで判断されます。
はい、自己破産中でも仕事や家事、育児など日常生活は通常どおり行えます。
一部の職業には制限がありますが、生活に大きな支障が出ることはほとんどありません。
はい、ご自身名義で借金があれば、専業主婦(主夫)の方でも自己破産の申立ては可能です。
はい、可能です。
雇用形態に関係なく、返済が困難であれば手続きを進めることができます。
免責が不許可となると、借金の返済義務が残ります。
ただし、「裁量免責」といって、事情を考慮して免責が認められる場合もあります。
また、他の債務整理(任意整理や個人再生)を検討することも可能です。
手続きの種類は、申立て内容や財産の状況をもとに、裁判所が判断します。
同時廃止になるには、一定の条件(財産がない、免責不許可事由がない等)を満たす必要があります。
いいえ、生活に必要な最低限の財産(家具や衣類など)は手元に残せます。
高額な財産や換金できる資産については、破産管財人が処分する対象となります。
🔗関連コラム・詳しい解説
📝自己破産中の制限
