法人の種類
「法人を作りたいけど、どれが自分たちに合うのか分からない」
そんなご相談はとても多いです。
法人にはいくつか種類があります。
ここでは、NPO法人・一般社団法人・株式会社・合同会社を中心に、違いをわかりやすく整理します。

法人は、大きく分けて「営利法人」と「非営利法人」に分かれます。
ポイントは、
構成員に利益を分配できるかどうかです。
- 営利法人:利益を出し、出資者(株主など)に配当できる
- 非営利法人:利益を出してもOK。ただし構成員へ分配はしない(目的のために使う)
「非営利=お金を扱えない」ではありません。
活動を続けるための収益は必要で、違いは“利益の使い道”にあります。
法人の比較
まずは全体像を表で確認してみましょう。
(迷ったら、ここだけ見ても方向性が見えてきます)
| NPO法人 | 一般社団法人 | 合同会社 | 株式会社 | |
| 活動制限 | 活動目的に制限あり(特定非営利活動) | なし | なし | なし |
| 構成員 | 10名以上 | 2人以上 | 1人以上 | 1人以上 |
| 意思決定 | 社員総会 ※理事会の設置も可 | 社員総会 ※理事会の設置も可 | 社員総会 | 株主総会 |
| 設立手続き | 認証 | 届出 | 届出 | 届出 |
| 定款認証費用 | 0円 | 5万円 (電子定款:0円) | 0円 | 3~5万円 (電子定款:0円) |
| 登録免許税※1 | 非課税 | 6万円 | 6万円 | 15万円 |
| 利益分配 | × | △ | 〇 | 〇 |
| 設立までの期間※2 | 数か月 | 数週間 | 数週間 | 数週間 |
| 向いている例 | 子育て支援、福祉、 地域活動など | 任意団体の法人化、 協会運営など | ひとり会社、家族経営など | 事業拡大、採用、融資 |
※1 資本金の額により変動
※2 あくまで目安
表で見ると違いがはっきりしているように見えますが、
実際には「活動内容」「人数」「お金の流れ」によって、向き不向きは変わります。
迷った場合は、設立前に一度整理しておくことをおすすめします。
どれを選ぶかの考え方
比較表を見ても迷う場合は、次の質問に答えると整理しやすいです。
① 利益を構成員に分配したいですか?
- 分配したい → 株式会社・合同会社
- 分配しない → NPO法人・一般社団法人(非営利型)
② 活動は「社会的な目的」が中心ですか?
- 社会貢献・地域活動が中心 → NPO法人が候補
- 会員運営・業界団体・講座運営など柔軟に → 一般社団法人が候補
③ すぐに法人格が必要ですか?
時間をかけても“認証を取る”価値がある → NPO法人
急ぎたい → 一般社団法人/株式会社/合同会社
よくあるご質問
いいえ。
NPO法人でも、活動を継続するために収益を上げることは可能です。
ただし、得た利益を役員や構成員に分配することはできません。
収益は、事業の運営や次の活動のために使う必要があります。
一般的には、
準備期間+認証期間+登記を含めて、数か月程度かかることが多いです。
株式会社などと異なり、NPO法人は行政の認証を受ける必要があるため、
「すぐに法人を作りたい」という場合には向かないこともあります。
設立時には、一定数の構成員(社員)が必要です。
そのため、
・まだメンバーが少ない
・活動が個人中心で始まったばかり
という場合には、他の法人形態を検討した方が現実的なケースもあります。
活動の内容や目的によって変わります。
社会的な公益性を前面に出したい、
将来的に助成金や補助金を視野に入れている場合は、
NPO法人が向いていることがあります。
一方で、柔軟な運営やスピード感を重視する場合は、
一般社団法人の方が合うこともあります。
どちらが正しいというよりも、
「今の活動に無理がないか」という視点で考えることが大切です。
NPO法人に向く人チェックリスト
次の項目に、いくつ当てはまりますか?
□ 社会的・公益的な目的をもった活動を行いたい
□ 活動を一時的ではなく、長く続けていきたい
□ 利益は個人で受け取らなくても問題ない
□ 活動の透明性や信頼性を大切にしたい
□ 助成金・補助金の活用も検討している
□ メンバーで話し合いながら運営していきたい
□ 多少時間がかかっても、制度に沿って進めたい
チェックの目安
- 5個以上当てはまる → NPO法人は有力な選択肢です
- 3〜4個 → 他の法人形態と比較しながら検討する価値があります
- 2個以下 → 一般社団法人や会社形態の方が合う場合もあります
すべて当てはまらなくても問題ありません。
「少し当てはまるかも」と感じた段階で、検討を始める方も多いです。
